現場移動の途中、タタミ屋さんに寄って立ち話。
「どこに行ってもタタミの部屋はなくなって、仕事が減る一方だ。」
『和』の魅力、人気が高まっているし、高齢化社会でタタミの風合いを好む人増えていないのかな・・・
そんな思いを抱きながら、新宿6丁目のお婆様宅へご集金に伺いました。
茶道、書道をされ、とても『和』を愛されている方で、一昔前はすべて和室の一軒家にお住まいでしたが、
現在はマンションで生活されています。
初めての工事は4年ほど前。
マンションはすべて洋室だったため、ほんの少しだけでも『和』の空間がほしいとのことで、
一番小さな部屋にタタミを敷きつめて、収納建具を襖に取り替えました。
今回は暑さ対策で「内窓」をご注文いただき、工事も無事完了。
ご集金を終えて世間話をするなか、タタミのことを伺ってみました。
「高齢化社会が進むと、タタミの部屋が見直されるように思うのですか・・・」
という私の問いかけに、即座に首を横に振られました。
「もちろんタタミは好きよ。でもね、みんな足がつらくて正座ができないのよ。お茶室をお持ちの方でも、いよいよ足がつらくて、足を降ろせるように掘り下げる改装をした方もいるのよ。」
そうか。そういえばウチの母親だって膝が悪くて、座るも立ち上がるも相当きつそうだ。
街に出れば電車だって飲食店だって、当たり前だけど椅子が主流だし、トイレもほとんど座って使用する洋式が圧倒的に多い。
お年寄り=和室という固定観念がしみついていたが、切り替えないといけない。
・・・って今頃気付くのって遅すぎ?(笑)
畳好きな人にとっては、ちょっと寂しい現実です。
畳屋さんの匂い、いいですよね。