ビル・建物について

あえて保証書を。

住宅のクロス貼り替えに、二つの保証を付けようと考えています。クロスだけではなく、リフォーム全般に通じることではありますが。

■一つはクロス貼り替え後に生じる、剥がれやジョイントの隙間等の不具合発生について。

こちらについては、元々の下地の問題や製品の特性として致し方ない状況も有り得ますので、保証書の記載事項に諸条件を要しますし、すべて貼り替えで対応ということでもありません。詳細は自分なりに決めてはいますが、これから細部に渡り調整です。

「今までは保証していなかったのね?」・・・いえ、そうではなく今までも当たり前に保証してきました。

「ちょっとジョイントが目立つのだけど」「なんかカビみたいなのが見えるのよ」・・・何かご連絡いただけば、どんな小さなことでも伺って、想定される原因を説明して処置します。

「では、なんで今更保証?」・・・相変わらずとんでもない単価で仕事をする輩がいます。そして、そんな安値の他社様が、内装リフォームした現場を見る機会があり、愕然としたことがあります。

仕上がりもさることながら、当然後々のクレームには対応してくれないようです。

見積もりを出させていただいた時点で、お客様には判断基準がありません。工事はできた品物を並べて買い付ける訳ではないので、致し方ないと思います。でも、こちらはプロとして、単価の違いがどこに出るのか?お客様のご要望がどのレベルなのか?自身の売込みではなく、お客様が最終的に、あるいは将来的に満足するのか後悔するのか、判断の指標は示して差し上げるべきかと。

当社の提示する単価、それに現場管理費や諸経費が入れば、総額として「高い」ケースはままあります。それが、今だけではなく将来的にどう関わって行くのか、明示する必要性を感じています。

■クロス貼り替えに伴う付帯保証

わかりづらいですね?(笑)

これは、つい先日の実例に基づきます。

ご家族がお住まいになっている住宅、つまり家具等生活品が整っている中でのクロス貼り替え。当然ですが、タンスやテレビ台、ベッドやデスクは移動しないとクロスの貼り替えができません。狭い部屋の中ですから、一度移動すれば済むのではなく、一旦こっち・次にそっち・・・みたいなことになります。

3日間のクロス工事が終わり、職人と共に細かくチェックに廻り、何点か是正を依頼。お客様にも大変お喜び頂き、お引き渡し。

職人が帰った後に、もう一度ゴミなど落ちていないかチェックする中、「あっ・・・。」

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フローリングに何かを引きずったような、深く長い傷。これは、始めにはなかったはず。

すぐさまお客様にお伝えし、この部屋主の方に、念の為確認して下さるようお願いして帰りました。

連絡があり『クロス貼り替え工事の前にはなかった』とのご返答。

私もそう思っていたので、既に補修業者を手配済み。

ここで大きな反省点は、こういうことは起こり得るのだから、初めの状態を写真に撮り、ご提示しておくべきだった。そして、それに対して保証を付けてスタートすべきだったということ。

何故なら、今回は私の記憶で納得済みの流れではありましたが、お客様としてはなんとなく言い辛い状況をつくってしまったし、ましてや私が気付かなければ、お客様がとても嫌な思いをしながら、こちらに申し入れすることになったはずだから。

職方にも写真を示して、そのあとの保証もすることを伝えていれば、結果としてこのようなご迷惑をお掛けしないで終えた可能性が高いと思われます。もちろん職人にも、この事態だけは伝えました。元請けとして責任を負うことも含めて。

保証書は、お客様のために発行するものです。発行者側の身を守るためのものではありませんね。

 

 

 

 

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