経験だけでは・・・

今日は目黒で雨漏り修理。
木造屋根の瓦棒葺きで、棟の辺りからの雨漏り。
縁あってお付き合いさせていただいている
雨漏り修理専門店のＫさんの応援というかたち。
今回の修理は棟の笠木板金と下地を一時取り外し
処置した後にまた復旧をするということで、
建築屋とのコラボレーションとなったわけだ。
ご依頼者の話では、過去に何度か業者に頼んで
修理してもらったが治らないとのこと。
確かに修理の跡が見られる。
私たちの考えと同様の処置をしている。
だが、室内の雨漏り位置との関係が読めていないので
若干的外れの場所をやっていること、
また水の出口となり得るところをふさいでいるなど
もう一歩のところで止まらなかったようだ。
このもう一歩は経験や善意だけでは踏み越えられない。
踏み越えるためには学習・知識が必要になる。
建築全般に興味をもって「知る」努力がいるのだ。
もちろん全てのエキスパートであれとは思わない。
だが、あらゆる分野に「なぜ・どうして」と
目を、意識を向けていなければならない。
Ｋさんはそれを実践している。
だから、今日の原因特定と修理範囲・方法が
適正であると共感できた。
実はＫさんは雨漏りのプロになろうと志して
わずか数ヶ月。
だが今まで誰も止められなかった雨漏りを
おそらく今日の処置で止めた。（雨の結果待ちではあるが）
熱意と学習が導いた結果だと思う。
もちろん「経験」もとても大切である。
だがそれはやる気があれば
時間とともに、もれなくついてくる。