朝から冷え込みが厳しい。この冬一番の寒さとか・・・。
今日は墨田区U邸新築工事地鎮祭。
朝一番で現場に祭具や神饌・御神酒などを運搬し、K君と設営。
昨日のウチにほとんど準備を済ませ、段取り打ち合わせも完璧なので
残りをK君に任せて、私は神主様のお迎えに行く。
お道具と神主様を乗せての車中、現場までの間にコチラからお話をする。
はじめてお会いすることがほとんどなので、車中のコミュニケーションで
地鎮祭の進行や、町のことなど情報収集をする。
今回の神主様は大変気さくな方で、失敬かもしれないが話がしやすかった。
短い車中なのでそういろいろな話しもできないが、
先ずは、町の祭礼。時期や神輿の順路などを伺う。
現場の近くを神輿が通るなら何らかの対処が必要だし、
町のご協力を頂いているので、奉納金をお届けしたりということがあるためだ。
たいていの神主様は祭礼の話題には乗ってくださる。
今日は特に乗ってくださって、昨今の祭礼の人手不足や予算不足の話まで
開けっぴろげにお話くださった。
地鎮祭に入っても進行のところどころで
「コレは神様を中央のヒモロギ(榊)にお迎えするもので・・・」
「神様に海の幸・山の幸を献上するので・・・」等々、
穏やかな声で解説をしてくださる。
意味がわかってにこの場に立っているのと、そうでないのとでは
ありがたみも真剣みも違ってくる。
最後に参列の皆さんでお神酒を頂くナオライについては
私も「へぇー」ということがあり、大変ためになる地鎮祭であった。
滞りなくすべてを納め、神社までお送りする。
帰りの車中では、ご親切な解説がありがたみを増したこと
心より御礼申し上げた。
祭礼は6月。感謝をこめて奉納に伺います。
建築と神事は切り離せない。
もちろん信じるも信じないも自由だし、地鎮祭をやらないという方もいる。
だが、古くからの伝統として継承されてきたことには、必ず意味があったはずだ。
お施主様がご縁あってこの土地を得て建物を建て、
完成後にこの町とともに生きていく。
その第一歩として、地元の神社・神主様のもと初穂を供えて大地に鍬を入れた。
そこに携われることの喜びと同時に、これからの良い仕事への誓いで
気持ちが引き締まる。
寒風が心地よい一日であった。