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自然の脅威と建物。

朝イチで渋谷に向かい、内装工事の現場調査。
協力業者の設備屋が工事に入っている現場なのだが、
内装工事をすべき建築屋がお客様との約束を守れず?
急遽ほかの建築屋を、ということで声をかけていただいた。
こういう時は両者の言い分が聞けるわけではないので、
どこに問題があってこうなったのか知る由もない。
当社だってちょっとした事で同様の事態になったこともあるし、
そのあたりは当人にしかわからない事である。
まあウチとしては冷静にひとつの仕事として、
そこに感情をいれないで関わるしかない。
最善の提案・適正な見積をして、注文をいただけば精一杯やるだけ。
採寸の最中に会社から電話が入った。
日本橋のお客様から「週末の強風で雨樋がとれた…」とのご連絡。
平成3年に完成して以来、まだ外装に補修保全の手を入れたことがなく、
失礼ながら足も遠のいてしまっていたので情景が読めない。
到着して絶句。
5階建の最上部から下りている塩ビの竪樋が無い…。
すべての支持金具が抜けて歩道の電線に倒れ、
東電の方が高所作業車で撤去して下さったとのこと。
歩行者にでも当たったら大変なことになるところであった。
外壁はALC版。
倒れている雨樋の支持金物には、壁内に埋め込んだ部材がついている。
もともとALCはコンクリートと違ってこういう部材が効きにくいが、
17年前の施工としては間違った方法ではなかった。
長年の風雨や日射にさらされて、知らず知らず劣化が進んだところに、
強い風が引き抜く方向に吹いてしまった結果と思う。
設計監理者のN様に電話をして事態を報告。
既にお客様からお聞きになられていたが、原因や今後の方針について打合せ。
話はそれるがN様の設計監理された13階建てRCの物件で、
支持金物は抜けなかったものの、雨樋の劣化と建物変位などが重なり、
雨樋自体が割れて落下した経験があるとのこと。
こちらも一歩違えば人の命を奪う事態だったようだ。
雨の通り道として外壁についているだけの管だが、
設計者も施工者も「ナメていたら大変なことになる」と、話がまとまった。
いわゆる異常気象という言葉だけで片付けて良いかわからないが、
雨や風の強さや量、夏の日射や気温などが一昔前とはまったく違う。
従って一昔前とは違う事態が、建物に起こるのも自然の流れなのかもしれない。
事実「あり得ない…」と思うことに遭遇することが増えている。