ビルオーナーは楽じゃない!

ビル30年一区切り。

新宿一丁目のビルオーナーから、
エレベーターリニューアルのご相談を受けました。

ビルが築30年を迎える数年前から必ず出る話です。
エレベーターの「法定耐用年数」は17年で、
これは税法上の資産価値を表した年数。
「計画耐用年数」は25年で、こちらは物理的な寿命を表す年数。
ただ、「寿命」といっても、一瞬でダメになるケースは稀で、
通常のメンテナンスを実施し続けていれば、使用に耐えます。
しかしながら、現状の機械・システム自体が劣化していく中、
メーカーからの部品供給も途絶えるため、今後の安全に配慮して、
25年~30年がリニューアルのタイミングとなります。

ようやく建築費のローンが終わりに近付くところで、
また多額の出費で負担となりますね。
本件のビルオーナーは、建築当時からキッチリ資金計画をなされています。
ご相談としては、予算比較や値下げ交渉ではなく、
「いろいろと丁寧に説明してくれるけど、結局わからない。」
「信頼置ける恵さんが間に入ってくれれば・・・」
という、この上なく有難いリクエストでした。

リニューアル工事の2種類の費用対効果を見比べ、
また、現在のメンテナンス契約とのバランスも考慮。
エレベーターのメンテナンス契約は、
FM(フルメンテナンス)契約とPOG(パーツ・オイル・グリース)契約があり、
ここで切り替えるべきかも含め、検討する必要があります。
そんなことをご理解いただくことで、方向が定まりました。

このビルの現状と将来を見据え、
そして、もしもこれが自分のビルだったらどうするか、
という観点でご助言しました。
いろいろと学ばせていただいた上に、共用部の美観向上の工事までいただきました。

築30年、一区切りついてホッとされていました。

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