たまたま雨が降っている時・降ったあと。
天井から水が滴り落ちていれば「雨漏りだ!」となるのは当然。
今回は結果として「そうではなかった」事例が2件。
まず、鉄筋コンクリート造建物の1階玄関ホール天井から。
雨が降ったあとに、大量の水が垂れているとのことで確認に行くと、確かにその通り。
ただ、その後経過を見ると、垂れていたり止まっていたり。
天井内を覗くと、コンクリートスラブの上に溜まっている水が、設備配管の周囲から滴っている。
2階は飲食店舗。
「浸出する水の量や速度、頻度からみて上階の店舗排水による影響では。」
的中。
浅型のグリーストラップからあふれた雑排水が、床下のコンクリートスラブ上に流れ溜まったことによる漏水であった。
2件目は木造のアパート。
1階の部屋天井から、多量の水が滴り落ちている。
天井から水が垂れている=雨漏りの式は、こちらでも成り立たなかった。
直上ではなく、2階の一件隣の部屋、台所設備配管からの漏水を発見。
築20年近く、よくここまで頑張ったが、給湯管の接続部分が限界を迎えて漏水。
「雨漏り!」と連絡をいただくと、設備漏水すら、そう思い込んでしまう。
雨漏り診断の基本のき。→『一切の先入観を捨て去ること』これです。