出会ってから48年。初めて仕事のご相談をいただきました。
その相手は幼なじみ(笑)。小学校1年生の時からの親友です。地元でご両親が商売をされていましたが、バブルのあたりで方向転換され、いくつか不動産物件を取得されました。現在は代替わりで、私の幼なじみが大家さんになっています。賃貸から建物の管理まで、住まいから少々距離があるので、「地場の不動産会社に任せっきり・・・」とのこと。
現地に行く前は、相当いたんでいるのではと勝手に想像していましたし、不動産屋さんがどこまで建物のことをシッカリ管理されてているのか、少々不安もありました。しかしながら物件を見ると、建物の傷みも思うほどでもなく、入居率も高くてホッとしました。
今回のご相談は、建物の価値を存続するために、今しておくべきこと。ご心配されている外壁のクラック、共用部の汚れ、鉄部の錆など、いくらか現状に問題点があるので、提案させていただきます。
ご両親から受け継いだ物件を、 『感謝して守り続ける』ことは、言葉にすれば簡単ですが、そうそううまく行くものではありません。幼なじみのアイツが、どこまでちゃんと大家さんしているのかも疑問でした(失礼!笑)
結果はものすごくちゃんとしていて、大変失礼な疑問をもったことを反省。
『借りて下さる方が不快な思いをされないように・・・』
『とても良くして下さる不動産屋さんに感謝して・・・』
言葉の端々に、大家さんでありながらとても謙虚な姿勢を感じました。
立ち合いに来てくださった不動産屋さんに、手土産の袋を手渡され『切手もこちらに入っていますので…』とのこと。?と思いましたが、帰りの車中でその答えをいただきました。
『こうして一年に2回、家内と二人で不動産屋さんを訪ね、お茶菓子と切手を50枚おいてくるんだ。』
『何で切手を?』
『不動産屋さんからいろいろと報告の書類を送っていただくので、それに使って頂くようにね。』
正直、感動しました。
お父様がそうされていたことを見ていて、当たり前のこととして継承されているそうです。
大家さんはマジメで謙虚、だから不動産屋さんも良心的。その結果が、入居者も良い方ばかり。
これぞアパート経営の最良のカタチだと思います。本当に有難いことに、私の周りはそんな大家さん・不動産屋さんばかりです。
数年ぶりに会った幼なじみ、とても嬉しく楽しいひと時となりました。
そして、なんだか熱くなり『俺、がんばるよ!』と心のなかで叫んでしまいました。(笑)