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解体の盲点

新宿の南口で、テナントビルの2階飲食店を解体中。

オーナーの話によると、長い間家賃を滞納されやっと退去に至ったのだそうだ。

そういう飲食店の解体は、たいがい劣悪な状況となる。

そのような終わり方の店は、決まって厨房が汚いし、ホールも家具もギトギト。

何とも言えない臭気と汚れだというのに、無心に壊す解体屋さんには頭が下がる。

本当に無心かどうかは聞いたわけではないが。(笑)

 

解体業者との現場調査~見積では見落としがちなことがいくつかある。

まず空調。

解体業者が「内外空調機撤去処分」と書いてきても、フロン回収は別途見ておく必要がある。

以前はそんなこと気にせず済ませていたが、今どきはそうはいかない。

それに厨房のグリストラップやピットの汚物など。

産業廃棄物として回収すべきものは、いくら流動性のあるものでも一般排水には流せない。

事前に回収業者に依頼しておかねばならない。

続いて煙感知器や火災報知機。

「天井に煙感知器がついているから、線切らないように気を付けてね・・・」

まったくもって無理な話である。(笑)既に私は懲りているのだ。

電気の配線や給水管も要注意だ。

この間別の現場で動力の太い線を、火花を飛ばして切った解体屋さんがいた。

カッターの刃が使い物にならないまで変形してた。危険であった・・・。

 

そんなこんなが解体作業に付随してくることを見落とすと、

結構な金額を負担することになってしまう。

おまけに信頼すら失う可能性もあるので、たかが解体と思われがちだが要注意なのだ。

 

今回は諸々オッケー・・・

と思いきや、天井を落としたらその中にドデカイ空調機が吊り込まれていた。

これはいくら注意しても見えなかった。(笑)

オーナーに説明して追加のご承認。ほっ・・・。

 

これは解体前に解体して調べないと見えないな。(笑)