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お客様の立場になること

お客様の立場になって「もし自分の建物だったら?」と考える。

私が常々意識していることである。

もちろんまだまだ未熟で、なりきれていないと感じる場面もある。

 

昨日会社に戻ると、郵便受けに見慣れない冊子が入っていた。

「贈呈」のスタンプが押してあるので、こちらから求めた物ではないが

まあ一応パラッと見て処分しよう・・・と開いた瞬間に目に入った投稿記事。

「自分がしてほしいことをしただけ」という言葉の入ったタイトルで

中学生の女の子が、ファミリーレストランで出会った感動の投稿である。

 

両親と男の子2人の4人家族が席に付き、オーダーをした。

両親それぞれの分と、お子様ランチをなぜか一つ。

5歳と3歳くらいの子供だから、普通なら二つだ。

お子様ランチが運ばれてきた。

ウルトラマンのプレートで、旗が立ち、ウルトラマン人形のお土産付き。

するとお母さんがカバンからお弁当箱を一つ出して、

お子様ランチの来ない子の前に置いた。

当然のように、その子はダダをコネはじめ

「僕もお子様ランチがいいー!」と泣き叫びだした。

 

もし、私がその場にいる店員だったら、

「おいおい持ち込み?かわいそうに、兄弟同じもの頼んでやればいいのに・・・」

と思っているかもしれない。

 

そこにいた店員さんが(店長さんかもしれないが)

「お客様、そのお弁当を私に貸してくださいませんか?」と問いかけ、

子をなだめるのに必死なお母さんが、驚いた表情で渡した。

数分後に出てきた弁当は、ウルトラマンのプレートに盛られ

旗が立ち、ウルトラマン人形と共に運ばれてきた。

男の子の笑顔。そしてお母さんの涙。

「いつもお店のすみで肩身の狭い思いをしていました。

こんなに親切なことをしてもらったことは初めてです。また来ます」

と泣きながら感謝している。

一人の男の子はアレルギー体質で、

家で作ったものしか食べることができないのであった。

 

店員さんは来店してからの家族の様子・会話から気付いていた。

「気付く」ことも凄いが、その対応は誰にでもできるものではない。

投稿者の中学生が感動し「すごいですね!」と、その店員さんに言うと

「僕があの子だったら、してほしいと思ったことをしただけです。」と爽やかに一言。

 

中学生の投稿はこう締めくくられている。

自分が嫌な気持ちになることは、相手に対してしない。

自分が嬉しいことは、相手に対しても同じようにする。

少しだけ相手の気持ちになることで、見えるもの動けることが出てくる。

 

感謝。