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体験談・・・給排気トップ

現場ではいろいろなコトに出くわす。

 

鉄筋コンクリート造3階建て、3Fはオーナーの住まいで

2F・1Fはテナント貸し。

外装のシーリングと塗装の工事で全面に足場を架けていた。

その日は塗装工の乗込み日で、養生作業を行っていた。

「養生」にもいろいろ意味合いがあるのだが、

塗装の場合の「養生」は、汚したくないところ、塗ってはいけないところに

テープやビニールを貼ったりすること。

換気扇のウエザーカバーやダクトのベンドキャップ、

アルミサッシにタイルとの取り合い等々。

特別な分け方、養生をしなければならない箇所もなく

他の現場へと出向く必要もあったもので、特段のチェックをしないままに作業を終えた。

 

夜10時半にオーナー様から携帯電話が鳴った。

「外でパーンという大きな音がした!」と

原因がわからずとも、驚きとお怒りの電話であった。

すぐさま腰道具とヘルメットを持って現場へと出向き

お話を聞くと、入浴中の出来事であったとのこと。

ハッ!とした・・・。

足場伝いに3Fの浴室壁面を見ると、案の定であった。

換気ダクトのベンドキャップなどと共に、

FF給湯器の給排気トップにもシッカリと養生のビニールが巻かれて

破裂していた。音の原因はこれである。

正直ゾッとして言葉を失った。

もしかして破裂してくれなければ、一酸化炭素中毒を引き起こしていた・・・。

換気ダクトのベンドキャップも、養生でふさがれて機能していなかったのだから

危険極まりない状況で、大事故になってしまうところだった。

 

新築工事ならば、当然まだ使用していない状況だから良いことでも

人が生活していれば条件がまったく違う。

気配り目配りさえしていれば、なんでもないことであった。 

自らの反省とともに、塗装工にも絵に描いてしっかりと説明した。

これが何で、どんな働きをしているものか。

本当に「知らなかった」では済まされない恥ずべき体験である。