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建築という仕事

午前中は目黒で木造屋根雨漏りの調査。
瓦棒葺きの棟付近から入っている。
屋根に上り納まりを確認すると
何点か問題点が見えるが
「正解の納まり」の説明をしようと思うと
意外とできない。
考えてみると現場経験20年以上になるが
瓦棒葺きの現場は1回もなかった。
せいぜいちょっとした修理で携わっただけ。
仮にあったとしても
信頼する板金工に仕事を任せていたら
目丸くして脳裏に焼き付けはしなかっただろう。
あえて自分から学習に臨まなければならない。
雨漏りの発見という観点だけだというのに
毎回新たな学習課題が生まれるのだから
その都度突き詰めていけば大切な知識になる。
こんなに雨漏りに真剣に取組むことになるなら
もっと真面目に勉強してくるんだった。(笑)
机上では学べないものだが
絶対に必要な物がある。
「経験と勘」
これを研ぎ澄まし生かすには
常に謙虚に集中して見つめること。
この学びを積むのに
「もう遅い」「もっと若くから」
ということはない。
むしろ、今現在の私だからこそ
取組む意義があるのだと思う。
そして更に年齢を重ねても
老化ではなく成長が続く。
こうして真剣に取組んでいると
潜在している若き頃の体験も
知らず知らず「勘」の中に
入り込んでいると感じる時もある。
人間は学び続けるものだとつくづく思う。