カテゴリ未分類

視覚による効果

朝から近所のマンションでちょっとした工事。
エントランスホールの床が御影石なのだが
滑らない仕上のゴツゴツした面
(バーナージェット仕上げ)の中に
規則的にツルっとした面
(本磨き仕上げ)がボーダーとして
デザインの見地から配置されている。
2年ほど前にそこで多くの住人の方が滑り
危険な思いをしたと、ご相談受けたことがあった。
そのときは簡便な方法として滑り止めシールを
提案したが、デザインを損なうということで却下。
そして他社でご推奨の
見た目が変わらず滑りが止まる塗布工事?
正確には石の表面にミクロン単位の小さな穴を
あける?らしい。
工事実績も多々あり、ネットやDMでも出ていて
効果は明確ということで採用された。
だが、やはり滑りは止まらないとのご相談。
その時の工事が全く効果がない
ということではないのだろうが、
私が思うには「視覚的に変化していない」ので
やっぱり濡れたらすべると感じるのではと。
以前内装業者が売り込む光触媒とやらを
事務所の壁・天井に吹き付けさせた。
お客様から問合わせがあったので
薦める前にまず自社で確かめてみた。
空気が浄化されて、臭気をとって、体にいい・・・
結果、お客様にはお薦めしなかった。
もちろんお客様がやったことで精神的に安定
みたいな方であれば、それはそれで意味がある。
(霊感商法の品物のようだが・・・)
また、それらの商品をすべて否定するわけではなく
シックハウスなどで環境の悪い状況下に
使えば効果が明確であるともいえよう。
で、話がそれてしまったが
本磨きの滑る床石を何とかしてくれとの依頼で
この度は滑り止めシールではなく
現場でバーナージェット加工することにした。
まさに字のごとく、ガスバーナーであぶり
石の表面を焼き飛ばすことで荒らすのだ。
当然視覚的にもまったく違う物になった。
デザインと機能のバランス。
結果として今回の本磨きボーダーは機能的ではなかった。
床の最も重要なポイントである「滑らない」が果たせない。
もちろんデザインも大事ではある。
確かにこの広いエントランスが単一仕上げだと
つまらないかもしれない。
私が現場をじっと見ていて感じたこと。
ボーダーがもっと細い形状であったら
ボーダーの長辺が歩く方向に平行でなければ
大丈夫だったかも。学習。