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ミスを肥やしに

一昨晩の横殴りの大雨で
雨漏りの連絡があった。
残念ながら当社施工の物件である。
平成9年に工事をした
日本舞踊の稽古場を兼ね備えた
木造和風住宅である。
「1階の稽古場が水浸し!
 安物の建売を買ったんじゃないのに
 こんなことあって良いのか!」
もちろんあってはならないこと。
お怒りを受けても致し方ない。
お稽古も出来ない状態・・・を想定して伺ったが
幸いにも「水浸し!」は
窓廻りなどに水滴が垂れてた程度で
すっかり乾いていた。
もちろん少量でも許されることではないが一安心。
自白すると完成直後に大雨があって
同じあたりから雨漏りした経緯がある。
お客様からすれば
当時いくら誠意を持って止水したとはいえ
「建ててすぐ雨漏りなんて!」と
いう印象が残っているので
「水滴」も「水浸し」になる。
また同じところだから尚更だ。
原因は木造サッシの取付部に「雨仕舞」の
配慮が足りなかったこと。
今になれば考えられないようなミスを
おかしてしまったと言えよう。
あの時出来るだけの手当てをして9年、
処置した箇所に再度不具合が生じたのか
また、新たな経路が出来てしまったのか。
頼りにしている板金屋のオヤジに同行願い
1時間ほどの調査で原因と対処を決めた。
板金屋のオヤジも我が身のこととして
言葉を選んで正直に見解を出してくれた。
再度の不具合、新たな経路・・・両含み。
今回の対処で雨漏りは止まる。
だが、このまま外装のメンテナンスをせず
何年かたてば、経年変化によって
原因を異とする新たな雨漏り発生の可能性がある。
まったく別の箇所からの雨漏りも起こるかもしれない。
このことは説明しておきたいところだが
今の状況では「逃げ」としか捉えていただけないだろう。
例えばそうなった時が、
建築後15年目であったとしても
お客様にしてみると今日が始まり。
「あれから5年程度なのに『また』雨漏りするなんて!」
はじめが肝心なのだ。
病気にかかってからの治療よりも
病気にかからぬ予防をすることの重要性を痛感。
今、私は雨漏りで困っている人を救いたいと
新たな活動を始めている。
その中また一つのハードルを迎えた思いだ。
止水を誓い申し上げ、
深々と頭を下げて五つ数えた。
しっかり飛び越え、肥やしにさせていただきます。


雨漏りは原因が分かるとホッとしますね。
特に自分の家ならまだしも貸している部屋だったりすると余計に感じます。横殴りの雨、ドキドキします。横からの雨には意外と弱いですもんね。
後、雪が積もった後も結構心配になったりします。