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まさか

昨日新築RC現場である打合せがあった。
現在まだ更地で、来週から杭打ちなどの本工事に入る。
敷地は某私鉄の線路沿いで、
敷地から2メートルくらい上を電車が頻繁に通る。
1ヶ月以上前に事前相談に行っていた。
敷地の境界のこと、工事の概要のこと。
敷地の境界については先日立会い確認を済ませた。
同じ会社なのに二つのことは同時に済まない。
しかも事前相談では工事にあたっては特段何も指導はない…
と言っていたのに急に風向きが変わった。
基礎築造のため敷地内掘削をする。
深さは1.8メートル程度だが線路までの高さ・離れを
考慮した山留め工事(H型鋼などを打ち込んで土の崩壊を防ぐ)を
行うのだが、その部材選定計算に大変厳しい指導があった。
もちろん線路に何かあっては多数の方々に迷惑がかかる。
しかも人命に関わる大事態になる。
だから厳しいご指導・計算も当然なのだろうが
問題は今の今まで何も言わずにきて急であったこと。
「えーっ!何もそこまで…」
と言うほど大きな部材を使うことになる。
正直言ってまったく予算外で大変な出費となる。
お客様にしてみれば、全部任せて下さっているのだから
当方の見解・認識の甘さによる責任ということになる。
先方としても、まあ大丈夫だろう…
くらいに済ませていたことも
昨今の「構造」についての「まさか」のニュース
などによって急に社内事情に変化があったのかもしれない。
お金がどうのこうの言っている訳にはいかない。
ここで安易に大丈夫だろうで進めて、
「まさか」が起きた時の社会的責任は
逃れることも耐えることも出来ない。
一瞬にして全てを失うことになる。
「まさか」にも二通りあると思う。
一つは大震災のように予知も出来なければ
原因を取り除くことも出来ない
自然の力による真のまさか。
そしてもう一つは言うまでもなく
予知もできて原因も明らかな人間がつくるまさか。
自分の中で「まさか」の重みが変わってきた。
「まさか。そんなことにはならないだろう。」
とたくさん言ってきた。
だがその中にも大なり小なりまさかは起きていた。
慎重に。
ここで「まさか」が起きたら
本当に一瞬にして全てを失う。