たかが人

ここ3日ほど昼間は現場、夜は見積りの日々だったが
無事に本日午前中に入札ができた。
通常の入札だと封印の見積書を提出して終わりなのだが
この度は目の前で設計の方が開封し、中身を確認された。
全権を預けられておられるようだ。
目を丸くして「こんな金額に…はるかに希望予算から離れている…」
ある意味予想通りの展開だったのでこちらは平常心。
前にブログに書いた「計る」はどこにもないなあ…と心の中で。
その後、目黒のRC新築着工近隣挨拶まわり。
ここは前面道路が狭く、交通量は多い。
工事を進める上で技術力とは別に
目一杯神経を使って取り組まないとならない。
担当に付く者と一緒だったので
「必ずできるという前向きの気持ちを」…と。
どんなに厳しい条件下でも、
必死で取り組むとアイディアが浮かぶものだ。
そうして今まで出来上がらなかった現場はない。
夕方、木造入札物件の減額案打合せ提出。
一応当社に落札予定との返事を頂いているが
契約を締結するまでは安閑としていられない。
こちらの仕事は目黒と比べて道路条件などは問題なし。
お客様はお会いしていないが、大変細やかな方のようだ。
工事に対する要望や変更などが多々ありそうだ…
などと失礼ながら勝手な憶測。
そんなことを、仕事を頼む予定の大工の親方に
チラッと話をした。
「なにくだらない心配してるのよ。
　どんなことがあったって何言われたって
　相手はたかが人でしょうが。
　こっちは持ってる力を尽くせば
　なーんてことない。
　もしお客さんが、
　家を逆さまに建ててくれって言ったって、
　笑顔でやってやるから安心しろ！」
　とはっぱをかけて頂いた。
　絶対契約するから待ってて。
この大工さんには長年お世話になり、
いつも支えてもらっている。
時には強く時には優しく、
人として歩むべき道を教えてくれる。
お互いにたかが人だが、
文字通り一生支えあうお付き合いをしたい。
今夜は久々に布団で寝れる…