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五十歩百歩

このところ先日ブログに書いた設計における
「計る」ことの大切さを痛感している。
3日程前に入札した新築案件見積りについて、
設計事務所の若い所員さんから減額について指示があった。
いくつかご自身で考えられた項目と
施工者側で減額となる方法(つまり設計内容変更して)を
合わせて10パーセント以上下げたいとのこと。
5千万円を4千5百万円に。大変なことだ。
大幅に材質を変えたり、削除したり
おそらくここまで来るのに半年はかかったであろう。
お客様が頭に描いた形、あるいはショールームで
実際に目に焼き付けた品物も採用できなくなる。
一設計事務所の方の悪口ではない。
業界全体の傾向だと思う。
などと人のことを書いている私も
似たり寄ったりのことをしてしまって
解決の糸口を模索している。
計ったつもりが…
RC造の新築計画のご依頼を頂いて、
初期の段階から設計事務所と計画を進めてきた。
円滑に進んできた…つもりだったのだが。
はじめから予算が限定されていることが
明確だったので、まずは簡単な計画案の段階で
私の責任において概算見積書をつくった。
「計る」だ。
そこで厳しい予算ではあるが、出来る…と思い込んだ。
○日までに意匠・構造図をあげていただいて
○日までに正式の見積書をつくって
○日あたりにご契約
○月着工
というところまで描いた。
そこまで描く前に
「こうなったらどうなる」
「言葉はここまでにしておいて
 次回の結果を見てから金額の話としよう」
「待てよ、これが明確になってから伝えよう」
そんな基本的な組立てを見失った。
現地地盤について、話が進んでから
預かった情報と現実に食い違いが判明した。
このままでは悪意はなくとも結果として
工事金額について嘘つきになってしまう。
人のことを言っている場合ではなかった。
自分こそちゃんと計れということだ。
難問だが良き方向に解決するしかない。
裏切ること嘘をつくことは
私が最も嫌いなことだから。