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小さな気配り

もう5年ほど前になるが、
ある方のご紹介で、
古い鉄筋コンクリート5階建物の
解体工事をいただいた。
ご依頼主はとても穏やかな女性。
ご縁で持っていた建物だが
老朽化で危険なので壊して更地にしたいとのこと。
場所は池袋の繁華街。
欲を出してそのまま使っていれば、
賃料だけでも相当入るのだが。(余計なお世話…)
解体が無事終わり、当面は更地のままなので
仮囲いを取付けた。
以前その仮囲いにいろいろな
公告を貼られてしまったり、
ゴミを投げ入れられたりしたことがあり
頼りにしていただき対処してきた。
「今後も何かあった時のために」と
その入口の鍵を一つお預かりしている。
大分長い間ご無沙汰しているが
先週たまたまその前を車で通りかかった。
そういう時は必ずチェックする癖がついている。
仮囲いは問題ないが、雑草が生い茂って
上部からはみ出しているほどだ。
今朝、ファックスでお伝えした。
「まったく売込みするつもりはありませんが…
 気にかかっておられたらどうぞご連絡を。」と。
その後すぐに電話が入り、弾む声でご依頼を受けた。
とても気がかりだったようだ。
ほんの小さな気配りを
いつも、いつまでも大切にする自分でありたい。