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現場の声

仙台でプールの天井が落ちて大騒ぎになっている。
今朝の新聞では「天井内に振れ止めが入っていなかった」のが
原因ではとの記事があった。
確かにそれは結果として落下を誘引したのかもしれない。
しかし「直接」の原因はここにあるのではと思うことがある。
これから先は私の憶測なので、すべて正しいと思わないで下さい。
落下した映像を見ると、仕上材に天井下地の金属バーが付いた状態で
落ちている。天井には吊りボルトに親バーが吊り下がったまま残っている。
それを見れば、親バーと仕上材を取付けるバーとの接続金物が
何らかの原因で外れたことは一目瞭然。
そもそも、この工法は私たちが携わる一般の小規模建物でも採用していて
何ら変わりない施工がなされている。
接続金物は、施工が容易なように「引っ掛けて曲げるだけ」である。
それがなぜ外れたか。原因はプール・公共工事にあるのでは。
一般の工事では接続金物がメッキをしたスチール製だが
湿気のあるプール・公共工事の仕様からしてステンレス製が
指定であったのではないかと想定している。
ではなぜそれが原因か?
実は私の関連業者から聞いたことで、私の実体験ではないが
「スチール製に比べて、ステンレス製は取り付けしていても
 非常に外れやすいと感じている。他の職方も同様の意見を
 持つ者が少なくない。実はけが人などが出なかったので
 ニュースにならなかったが、以前工事に携わったプールの
 天井が落ちたことがある。それも同じ原因だと思う。」
その接続金物が外れないように耐震用の振れ止めなどで
補強するのが当たり前で、接続金物自体は犯人ではない
のかも知れない。
天井と壁の隙間が足りなかったというのも一因かもしれない。
見落としてしまいそうだが「この金物外れやすいんだよね」
という現場の声にも耳を傾けて、製品の改善などに結びつける
必要もあるのではないか。
偉そうに書きましたが、本当に憶測ですので悪しからず。